振り返る、といっても総括的なものでもなければ批評的なものでもなく、こんな曲を買って、こういうところに引っかかりましたよという程度のお話。アルバム単位で買った曲もあるとはいえ、今年買った曲の総数はなんと477曲。そのうち今年リリースされた曲は160曲だった。その中でも特に印象に残った曲を淡々とご紹介。
the pillows / エネルギヤ
”キミは誰かのものになったけど 今も僕を動かすエネルギー”。
11年12月のリリースなので駆け込みで対象に。
Bonnie Pink / 冷たい雨
”けれどこの血は まだ熱いんだ”。
季節感があるようでないのは、「冷たい」というタイトルと裏腹の熱い歌詞のせいかな。
nano.RIPE / 絵空事
アニソンですけどランティスですけど演奏荒削りですけど割と嫌いじゃない。
三浦サリー / ベビーフレンド feat. CICO from BENNIE K
ギャル演歌界の神聖、三浦サリーに元祖「彼氏がケータイに出てくれないラップ」でお馴染みCICOさんのフロウがうまく絡んでます。
サカナクション / 僕と花
今年はサカナクションならこの曲かなあ。
YU-A / 片思い
本人もインタビューで語ってましたけど、割と新境地だと思う。
Nicki Minaj / Starships
ベタですけどこんなのも聴いてました。最近流行りの4つ打ちのように見えてグルーブ全体が跳ねてるのは大したもんだと思う。
Owl City & Carly Rae Jepsen / Good Time
今年はほんと4つ打ちポップばっかりだった印象だけど、その中でも一等ハッピーな曲だったと思う。
MoNa a.k.a. Sad Girl / Azucena
チカーノというカテゴリーをアイデンティティとして押し出す役割を担った前作からまた一皮むけて、よりポピュラリティをもった作風にまで手を広げたアルバム「Never Say Never」のトータルとしての出来も素晴らしかったと思う。新曲の「MAP」もなかなかよい。
tofubeats / 水星
懐古趣味で褒めすぎてる中年たちとは意見が合わないけど、いい曲だよ。
安室奈美恵 / ONLY YOU
この手のトラックでも決して流行の後追いにならないところが彼女の実力だなあと。
七尾旅人 / サーカスナイト
これだけの音数で十分聴かせられるようになってからループミュージックやれってんだ、と頭を殴られた気がした一曲。
Ms. OOJA / Be…
ドラマの主題歌なんて聴くんですかって話なんだけど、ごまかしのきかないラインだよ、Bメロからサビへの流れとか。
ストレイテナー / シンクロ
“大切なのに傷つけて 傷つけるのに守りたくて”
今年の前半がエネルギヤだったとすれば、後半に無限ループしてたのはこの曲。マジで通勤中の電車で泣いて困った。
AIR SWELL / バッドボーイズセレナーデ
ワンオクもそうだけど、着実にこういうレベルの演奏をできるバンドがシーンの中に常にいるという状況が生まれてきているんだなあと。
Tamia / Beautiful Surprise
R&Bのベテラン勢の活躍が目立った今年、シンセがブリブリ鳴るようなんじゃなくていいから、こういうのが聴きたいなと思ってた。
SWV / Co-Sign
まさか2012年にSWVの新作が聴けると思ってなかったけど、このトラックは正直この数年で一番いいと思う。
RADWIMPS / シュプレヒコール
このデタラメに作られた世界で罰ゲームのような人生を送る僕たちというモチーフを、この歌詞、この展開で聴かせることができるうちはこのバンドは大丈夫だと思う。
Cinema Staff / 奇跡
”奇跡はいらない 荷物になっちまう”
きゃりーぱみゅぱみゅ / ファッションモンスター
CDで買ったので入れてないけど、なにげに「ぱみゅぱみゅレボリューション」は今年のベストアルバム。彼女のキャラクターよりも、トラックの展開や音色選び、メロディラインに、彼女という商品をどう展開するのかという戦略性が明確に現れているのが評価ポイント。
岩崎愛 / 東京LIFE
動画なし。曲を聴いた瞬間に、どんな人がどんな場所で聴いているかを想像できるような音楽ってすごいなと。
Superfly / 透明人間
オフィシャルが見当たらないので動画なし。デビュー当時からライブも何度か見ているのに音源買ったのはこれが初めてかも。
藤井フミヤ / Life is Beautiful
なんとフミヤも今年で50歳。だからこそ歌えるこの境地という気がした。
YUKI / 世界はただ、輝いて
”哀しい気分なんて ベイビー 吹き飛ばしてやるんだ”
この曲がなかったら、正直ホントに今年はただ落ちていた年だったかも。
Great3 / 彼岸
”泣きつかれたその後に 僕がどうやって歩き出すのか”
Great3復活、というにはあまりに切ない曲。だからこそGreat3だと思う。
世相もあるのかもしれないし、個人的な心情の問題かもしれないけど、今年は「大切なものを失ってしまったあとに、どうやって一人で立ち上がって歩き出すか」をテーマにした曲が刺さることが多かった。年をとったせいなのか昔からなのか分からないけど、何かが失われてしまう理不尽に対する怒りや悔しさみたいなものを感じることが少なくなった気がする一方で、やり場のない悲しみや、「また結局こうなるのか」という徒労感、それをいつまで繰り返すのだろうという想いのやりどころのなさは、ふと気を抜いた瞬間にどっと押し寄せてくるようになった。若い人の曲も最新の洋楽もしっかり聴いているつもりだけど、こうしてまとめに上がってくるのは、やっぱり自分の心情を反映したものなのかな、と。